359日目 : トイレ工事劇場
実はここ3日間ほど、お隣さんのトイレを借りて生活をしていました。
ここが不便だよ隣人トイレ生活…
その1:雨の気配を感じたらトイレに行っておく必要がある (さもなくば土砂降りの中隣の玄関までダッシュになる)
その2:隣人が寝てしまうと玄関が施錠されてしまいトイレに行けない…
なぜ自宅トイレが使えなかったかというと、ちょっとした工事が行われていました。
同時に、工事中は水道管も遮断されてしまい(詳細は後述)、蛇口をひねっても水が出ず、生徒に水を運んでもらっての溜め水生活でした。
昨日の午後 無事に工事が終わって、今はもう、蛇口をひねれば水が出てきて、いつでも好きな時間にトイレに行ける生活が戻ってきて ホッとしているところです。
丸1日様子をみてみたけど、水道もトイレも問題なさそうです。よしよし。
特別おもしろい話でもないですが、ここ1週間私を騒がせたトイレ工事劇場についてご紹介します。なんとなく書き残しておこうかな、と。
こちら 工事前の写真。自宅の裏にあるトイレ排水が流れ込むタンクです。
左のパイプからトイレ排水が流れ込み、右に流れていきます。
実はかなり前から「トイレ排水の工事が必要だね」という話はあったんです。
最初に話が出たのはいつかな?と振り返ってみたら、7カ月以上前でした…!笑
でも当初から、隣人と話しても、学校と話しても、「何か問題がある」ということだけは伝わってくるのですが、その問題が一体何なのかはサッパリ理解ができなくて(笑)、まあ逆流とか漏れはないから室内に何ら影響は無いし、自宅裏を見に行ってもあぁーなんか漏れてるのかもなータンク周囲が湿ってはいるなぁーとは思いつつ、異臭もないし、少なくとも私の生活にいまのところ支障は無いから、何かが起こってからでいいっか☆ と楽観視していました。結果、半年以上放置。笑
そして、ことが動き始めた、先週火曜日。
首都から戻ってきて5日ぶりの自宅。おや?周囲に何やら土木作業中の痕跡が。(作業者はおらず土砂などがあるだけ)
ああ、私の不在中にトイレ工事やったのかな?とは、思いました。
そして自宅内へ入ると、蛇口をひねっても水がでなーい。なーぜー。
ま、明日学校行って確認すればいいか、と、この時点ではまだ穏やかでした。(非常用のため水は常備しているので、突然水が止まっても緊急を要するほど緊急ではない)
翌日 水曜日。
学校へ行って副校長に話を聞いてみると「トイレ工事に着手して、まだ途中なんだよ。工事担当の同僚は明日学校にくるはず。彼が詳細が知ってるから」と。ふむふむ、そうですか。
じゃまた明日ね、と、この時点ではまだ詳細を何も知らなかった私は、何も気にせず溜め水を使ってトイレを流し続けていました。
さらに翌日 木曜日。
やってきた同僚を自宅前まで連れて行って、現場を見ながら詳細を確認しました。するとサラリと衝撃の事実を告白。。。
同僚:タンクの拡張工事をしていて、工事が終わるまではトイレ排水のパイプは一時的にシャットアウトしているよ
私:え、それって、え、昨日とかずっとトイレ流してるけど、それはどうなってんの…問題なく水洗できてるように見えるけど?
同僚:流したやつはパイプの中にずっと溜まってるね
私:えっ、えっ、じゃあ流したらあかんってこと??
同僚:うん、そういうこと。工事中はお隣さんのトイレ借りればいいよ。OKじゃあ案内するね (歩き出す同僚)
いーやいやいやww そういうことは早く言ってww ここ2日間流してたけどwwww
という自分の心の声を聞きながら、さらに詳細を確認しました。
・水道管がタンク付近を通っていたため、作業の都合で水道管も切断中。そのため水道も使えない状態になっている。(給水タンク~蛇口の間のパイプが切断されている状態)
・排水タンクはすでに完成しているが、タンク内に入れる化学薬品を買ってこないといけなくて、タウンまで行かないといけなくて入手するのに時間がかかっている。
同僚:週末には終わるから!
私:週末って金曜?土曜?「いつ終わるか」はいつわかる?入手したらすぐ電話くる?
という感じ。ここまでくると、
ああ、今日明日には終わらないんだな、週末も怪しいな。と、悟る。
工事の進捗確認を進めるとともに、週末は自宅からは避難確定だなと思って週末の宿の手配を始める。
金曜日。
朝学校に行こうと家を出ると、隣の家で作業している配管工が声をかけてきた。どうやらこの兄ちゃんがうちのトイレ工事も担当しているらしい。するとまた予想外の事実を語りだす。
私:あとは薬品を待っているんだよね?それが届き次第作業が終わるって聞いたよ。いつ入手できそう?
配管工:いや、僕は薬品を買うための「追加費用」の支払いを待っているんだよ。お金さえあれば今すぐ電話一本で用意できるし作業もすぐに終わる。副校長が払うって言ってたけどなぁ
え…?
これ… 誰が作業止めているの?問題の本質はどこだ?!
ちょっとした推理がはじまった感覚です。 さて誰を信じるべきか。笑
とりあえず学校に行って校長・副校長・同僚と話をしよう!と思ったら、まだ誰もいない。副校長はタウンに出ているとのことで電話がつながらない。同僚に電話してみたら体調不良で家にいるよ。と。(ほんまかいな)
個人的にはこの同僚よりも副校長のほうが頼りになるので、副校長から折り返し電話がきたタイミングで、配管工のところに戻って、副校長:配管工で電話で話してもらいました。
電話が終わって。
配管工:副校長は、夕方帰ってきたときにお金を払いに行くよ、と言っていた。今日中にきちんと支払いがあれば明日には作業終わる。けど、maybeって言ってたからどうだろうね。
私:うーん、なるほど。まあいずれにせよ、私は、今日学校終わったら友達のところに避難するからね。週明け戻ってくるからそれまでに作業終わらせといてよ。
配管工:急ぐんだったら、学校がお金を払う前に、先に作業しておいてもいいよ?(これはたぶん彼の優しさからの提案) ただし先に作業したことは学校には黙っておいてね。もし作業終わったって学校が知ったら支払いをすっぽかされるかもしれないからさ。
ついに配管工の兄ちゃんから憐れみを受け始める展開?笑
・私が立替えて支払っておく?
・兄ちゃんの優しさに甘える?
複数の選択肢が頭をよぎりましたが、いや、お金のトラブルは極力避けるのが鉄則。いらんことしたらあかん。そして週末は避難するところもあるし、週明け直ってなくても隣人のトイレ借りたらいいだけや。と決断しました。
私:ありがとう。でも、学校がお金を払うまで作業は止めておいて。急がなくていいから。私は大丈夫。お金を受け取ってから、作業再開してね。週末に作業が終わっていることを祈ってるよ。
そう言い残して、夕方には荷物をまとめてタウンへ向かう私であった。
(補足すると週末避難している間も関係各所に電話でプレッシャーをかけたほうがよかったんだろうけど、いまだに英語で電話するのちょっとハードルが高くて、、、直接会話しても100%理解はできていないのに、電話で中途半端なやりとりしたら(少なくとも私が)混乱するかもなぁ…という発想で、週末はキレイさっぱりトイレのことは忘れて過ごしました)
ドキドキの 月曜日
さーて、終わってるかな?まあ終わってないだろうなあ、期待なんてしてないぜ!なんて考えながら、少しワクワクしながら自宅に戻ってきた月曜日の朝。
自宅の様子を確認。誰もいない。何も変わっていない。現状維持。
うむ、なーんの進捗も無いご様子。ですよね~~~!!!!知ってた!!!
学校に行って、校長・副校長に工事が終わっていない旨を伝える。
お金は確かに金曜日に払ったらしい。うーん、なんで終わってないんだろう。電話で確認するということなので、しばらく確認結果を待つ。
このとき副校長が小声で私を呼んで「例の同僚は学校が追加で支払ったことを知らないから言わないでね」的なことを言い出す。小声で。なにやら不審な雰囲気で。え?何の話??なんかややこしい話になってる???
そうこうしているうちに、満を持して校長が動き出す。
とりあえず、現状を見に行こう!と言ってくれて校長と共に自宅へ。校長はこのときはじめて現場を見た。そしてタイミングよく配管工も自宅周辺にいたので、捕まえて直接現状説明をしてもらった。
よし、学校戻ろう、と言う校長。
配管工も連れて学校へ戻る。副校長も交えて何やら現地語で会話。あ、副校長が学校の財布からさらに追加支払いをしたぞ?配管工は 戻っていった。そして校長は言った「明日終わるから、大丈夫」と。校長が言えばけっこう安心感がある。
校長にこそっと聞いてみると、どうやら…
先週金曜日に学校は追加料金を支払った。お金は学校→大家→配管業者というルートで支払われるらしい。学校が出した金額は500セディ。なのに、ルート末端の配管工には300セディしか届かなかったらしい。200セディ消えた…?????誰だちょろまかした奴!!!!!!笑 学校の中でも、配管業者の中でも、複数人絡んでいるだろうし、登場人物多すぎて疑いだしたらキリがないやつ。。
ま、でも、これで工事が終わるなら私は何でもいいです。
学校のお金だし。私のお金じゃないし。学校は消えた200セディ分また払ってくれたし。笑 困るのは学校だし、あとは現地人同士でうまいことやるでしょう。。私が出る幕でもないかなと。
いずれにせよ、早くても明日ね。
火曜日
もう問題はすべて解決されたはず!工事は今日終わるはず!
しかし、なかなか配管工の姿が見えない。
10時…11時…来ない。副校長から電話してもらう。
13時ごろ校長と自宅へ。すると配管工発見!作業してる~よかった~
15時ごろもう一度自宅へ。待っていた「工事完了!」の知らせ!きたーーー!
お水でたー!やったー!
蛇口からお水が出ることも、
自宅で好きなときにトイレに行けることも、とってもありがたい。
ですが、何よりも嬉しいのは「トイレ工事どうなった?」と毎日進捗確認して関係各所にアポして、いつ終わるかな~っていう心配がなくなったこと!
問題の本質がいつの間にか、トイレが使えないことから、工事が進まないことに変わっていた。。笑
ちなみにこれが工事完了後のタンク。大きくなりました。
フタする前の様子。化学薬品を待って
いる状態。
手前のパイプから排水がやってくる。化学薬品と、木炭も入れておくらしい。かんたんな浄化装置なのかな?でも、そのあと、思いっきり地表に流れ出ているご様子。トイレ排水って流したあとどこに流れてるんだろう…って実は疑問に思いながら見て見ぬふりして1年過ごしてきたけど、意外とすぐそこで自然に還っているご様子w
いやあ、ガーナだわ。ほんと。笑
オチも何もないし、大した苦労話でもないのですが、こうして振り返ると無駄に話が長いだけ。。読んでいただきありがとうございます。。
余談ですが、今朝、意気揚々とトイレを水洗しようと、いつもどおりレバーをグイッと回すと、ボキッと折れました。
え、トイレに疫病神でもいる?トイレの神様に何かしました私?笑
レバーはすぐに買いに行って取り換えました。
余談その2
配管工のお兄ちゃんは、うちの学校の卒業生だった。在学中は建築科だったって。10年前に卒業して、インドに2年ほど仕事しに行ったこともあるとか、色々話してくれた。ガーナに住むインド人の紹介でインドに飛んで、セキュリティの仕事をしていたんですって。へぇ~~
以上、トイレ工事劇場 終幕~~~!