ガーナ録

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活動の記録ブログ。人の為と書いて 偽。

138日目 : はじめてのワークショップ無事終了

 

こちらの投稿の続編です。 

 

先輩隊員が企画してくださった今回のプレゼンコンペティション。参加校それぞれに準備にかなり苦労しながらも、今週火曜日に無事に開催・終了することができました。私にとっては初めてのワークショップでもあり、学ぶことがとても多かったです。

  

 

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当日の会場の様子。

審査員は参加校とJICA関係者から合計9名(ガーナ人4名, 日本人5名)。そこに発表者と開催校の全校生徒がオーディエンスとして加わり、緊張感のある良い雰囲気でした。

 

 

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職業訓練校3校が参加した今回のプレゼンコンペ。

全11チームを専門分野ごと(服飾・調理・電気・建築)に部門分けし、各部門でトップ賞を選ぶかたちで進めました。

 

 

結果として、うちの学校は4つのうち2つの部門でトップ賞を獲得することができました。生徒がこんなに喜ぶと思っていなくて、びっくり&ちょっと感動?しました。

トップ賞発表時の様子。部門に関係なく「我が校」が賞を獲ったことに大喜びする生徒たち。

 

 

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翌日学校に戻って、校長から全校生徒へ向けて「トロフィー獲ったど~!」の結果報告。

当日会場に行ったのは発表する生徒だけでしたが、事前に全校生徒を巻き込んでのリハーサルも行っていたので(後述します)、こうして学校全体で今回の企画を共有できたことは良かったなと思います。(それはこのピンクの可愛らしい校長の お・か・げ )

 

 

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その後、生徒と一緒に当日のプレゼン動画を見ました。

当日会場に行けなかった他の生徒にも見せてあげたかったのと、発表者本人たちにとっては公開処刑ですが(笑)ぜひとも自分のプレゼンを振り返ってほしかったので。

 

 

「人前で話す」ことに関しては、やはり得意な子が多いですね。プレゼンの持ち時間は10分でしたがどのチームも8分ほど話していました。私よりも上手に話す子もたくさん。素晴らしいです。でも、それでもいざ本番になると緊張したりうまく話せなかったりしていたので、貴重な経験になったのではないかなと感じています。 発表した子も、恥ずかしいよ~と言いながらも逃げずに真剣に自分のプレゼンを振り返っていたので、何か獲るものがあったなら嬉しいです。

 

 


 

 

前回投稿したときに数名から「面白い企画だね~!」とコメントをいただきました。そんな反響があるとは思っていなくて正直ビックリ。。ありがとうございます。

 

 

前回投稿した時点では「まあまあ良い感じに仕上がってきた」なーんて余裕のある発言をしていましたが、そこから順調に準備が進むわけもなく、、、色々ありつつ、、、結局は当初目的としていた【フレッシュで独創的なアイデア・魅力的なビジネスプラン】を思うように引き出すことはできませんでした。

 

 

最終的にはせいぜい、こんな感じ。

SNSを使って宣伝、顧客獲得する/信頼性のある素材を使う/ガーナ文化を世界へ発信する

 

じゃあ、どのSNSを使う?

生徒「Facebookページかな」

どうやって他と差をつける?

生徒「壁紙を僕たちのスキルが伝わるようなユニークなものにする」

それってどんな壁紙?

生徒「建築の図面の…」

それってどう魅力的なの?何が他と違うの?

生徒「…。」

 

こういうやりとりを何度かしましたが、現状ではこれが限界でした。生徒も、私も。。

 

 

テーマがざっくりしすぎていたことや、準備期間が短かったこと、「誰が誰に何を伝えるプレゼン」なのかが不透明だったこと(生徒が先生に?起業家が投資家に?)など、企画段階での改善点も多々見えました。

でもこれはすべて、やってみないとわからないこと。まずは初回を「開催する」という大きなステップを踏み出してくれた先輩隊員にとても感謝。そしてこれを次回以降の開催につなげていくことが私の責務であります。はい。頑張ります。

 

 


 

 

前回投稿したのは2週間前の日曜日でしたが、その週明け月曜日には生徒が突然のボイコットなんてこともありました。本番1週間前にしてまさかの空中分解の危機…?!と、冷や汗をかきましたが、まあ、これも あるあると言えば、あるある。。。

 

 

生徒の主張は「宿題や課題が多くて忙しい。あなたや校長はサポートしてくれているけど、他の先生が協力的ではない。」とのこと。これは私と生徒で話していても仕方がないと判断し、翌日、校長も交えて生徒とミーティング。結果的には、校長からの熱い説得?説教?により生徒がきちんと集まるようになり何事もなかったかのように準備が再開されました。(生徒の主張が解決されたのかは不明…)

 

 

まあ、生徒は突然「プレゼンコンペやるから出てね!」と言われ、いくら良い機会だと言われてもそこまでモチベーション高くないだろうな…と感じざるを得ないこの状況。

 

 

から、一転します。

 

 

なんとその2日後にとある生徒が「全校生徒の前でリハーサルをやりたい」と自発的に私に申し出てきました。これは嬉しい驚き!

すぐさま校長に相談。この時点では「金曜日の午前の休み時間(30分)でやりましょう」ということになりました。

 

 

そしてこれがまた面白いことに、実際には、金曜日の10時以降の授業すべてつぶして全校生徒・全先生を巻き込んでのリハーサルが行われました。

 

 

リハーサルを始める時間になって、30分で終わらせなきゃ~とせっせと準備をはじめるのは私だけ。生徒も先生もゆ~っくり集合。集合を待ってるだけで30分終わっちゃうよ~次の授業始まっちゃうよ~とソワソワしているのも私だけ。

 

 

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気づけば最前列には審査員席まで設置され、本番さながらの雰囲気に。ようやく準備が整った段階で「あ、今日のこの後の授業はぜんぶ潰れるんだな」と察知しました。(こうやって授業が突然潰れるのも日常茶飯事です。笑)

 

 

そして、プレゼンがひととおり終わると、そこからはじまる先生たちからの止まらないアドバイスと指摘の嵐…!この時点で実質あと2日間しか準備期間がない状況。今更そんなにアドバイス浴びせても修正する時間無いよ…生徒困っちゃうよ…と内心ソワソワしながらも、もはや私がコントロールできるわけもなく、この時点で完全に匙を投げました。というか、ここまでやってくれるなら、もうあとはガーナ流に任せる他ないです。

  

 


 

 

今回の活動を通して、生徒だけではなく、先生に対しても「あぁ~私が思っているのはそうじゃないんだけど、何て言えばいいのかな~~~~?!」と思う場面が多々ありました。むしろ毎日がそうでした。そこがいちばん苦労しました。

 

 

私の意見や意図をしっかり伝えきれないことと、相手の意見をすべて理解できないことにより勝手にフラストレーションを溜め込んだ日もありました。かといって相手を説き伏せる力も無く、最終的には「もう好きにやってください」と半ば投げ出したかたちになりました。

 

 

でも、それでよかったと思っています。そう思うことにしています。笑

 

  

私のフラストレーションの原因をふり返ると「思ったとおりにならない」「思ってたのと違う」「もっとこうしてほしい…」ときにイラッとしていたんですよね。

でも、そもそも私の意見や理想を「通す」ことが目的ではないし、ましてや私がすべて正しいわけでもない。当人たちに考えがあって当人たち自身で進められるならやりたいようにやってもらえばいいんだなーと思いました。

 

 

もちろん私の意図を伝えたり、アドバイスすることはとても大切。

でも、あくまで主導は当人たちに置いて。私ではなく当人たちが率先して責任をもって動いてくれることがいちばん望ましいのかなぁ、と。

 

 

・相手を理解し尊重すること

・相手から主導権を奪わない

・意図を伝えることと、意図を通すことは違う

 

 

私には、この2年間で成し遂げたい確固たる意志や目標があるわけではない。(これをこうしたい!とか具体的な何かという意味)

そして、やり抜く・貫く力もそんなに無い。(言語やスキルなど様々な意味で) (今回まさにそうだった)

そんな私なりの「活動のスタンス」が少し見えた気がします。