ガーナ録

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活動の記録ブログ。人の為と書いて 偽。

125日目 : ビジネスプラン

 

突然ですが、あなたが現在学生だとして、

「将来のビジネスプラン」というテーマに対して、何を想像しますか?

自分のビジネスを立ち上げるとしたら、どんなビジョンを思い描きますか?

 

 

実はいま、うちの生徒たちに同じテーマを投げて、考えさせています。

再来週に開催される「プレゼンテーションコンペティション」に向けて、2週間ほど前から頑張ってプランを練ってもらっています。

 

 

このプレゼンコンペは、私たち隊員が企画・開催するものです。

職業訓練校に通う生徒たち(日本でいう高校生)に、自分の将来について考える、そしてプレゼンする機会を提供するべく、先輩隊員が立案してくださったもの。現在隊員が活動中の職業訓練校 3校からそれぞれ生徒が集まって、プレゼン大会をします。

 

 

プレゼンのテーマは先述のとおり "My business plan in the future"

 

 

生徒はそれぞれ専門分野(服飾・調理・電気・建築など) があるので、自分の専門に沿ってビジネスをどう展開するのかを考えます。

うちの学校からは3年生(最上級生)を出場させることにしました。

 

 

まずはじめに、テーマだけを伝えて、自由に書かせてみました。スラスラ書く生徒もいれば1文字も進まない生徒もいて、まあそれは想定内。そして書き上げた生徒たちのノートを見ると、だいたいこんな感じでした。

・会社の名前と、その由来 (創業メンバーの頭文字が多かった)
・資本の額/銀行で借りる額
・必要な土地の広さと、その予算
・その他必要設備と、その予算
・理想的な立地
・スキルが足りないのでまず弟子入りする

 


うーん、違う。

 

そうじゃないんだ。 


思ってたのと、全然違う。

 

よく言えば、現実が見えている?のか?

 


日本で「高校生が考えるビジネスプラン」と言えば、子供らしいフレッシュで独創的なアイデア・魅力的なビジネスプランを求められているんだな~と、良くも悪くも趣旨を理解すると思います。少なくともいきなり資本額を考える子はいないですよね。

 

 

だがしかし、ここはガーナ。

Business planという言葉のニュアンスが日本語とはちょっと違うのかな?笑

 

 

私が最初にテーマだけ丸投げしてしまい、説明不足だったんだなと、反省。

それならばと、以下の説明を加えて、さらにディスカッションを重ねました。

・あなたのビジネスのビジョンは?(達成したい目標は?)
・他にはない、あなただけのユニークはビジネスアイデアは? ←ここ最重要ポイント!

・自分のビジネスを既に「持っている」と仮定して、その先を考えてほしい

・予算とか、スキルとか、細かいことは気にしないで、おおきな「夢」を考えてほしい

・オリジナリティがあって、ユーモアがあって、革新的で、ユニークなビジネスアイデアを期待しているよ

 

 

これを英語で、ガーナ人に説明するのが、いやあ、なかなか大変で。。。

 

 

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言葉や価値観?の壁を感じて、とても私ひとりでは生徒をハンドルできないので、校長や同僚たちに めちゃくちゃ 助けてもらいました。
幸い、校長も同僚もこちらの趣旨やねらいを概ね理解してくれたので、私がカタコト英語で説明することをくみとって、5倍に膨らませて生徒に説明してくれました。まあ、同僚は半分ぐらいは現地語で説明するので、その説明が私が望むものかどうか確認できないのですが…そこはちゃんと伝わっていると信じています。 (いや、信じるのもいいけど自分の英語力不足も深刻…)

 


最終的には、以下のように順序だててビジネスプランを考えてもらいました。

Vision
Aim (long term goal)
Objectives (short term goal)
unique proposal

 

 

ディスカッションを重ねるうちに、生徒たちも少しずつ趣旨を理解してきたようで、2週間かかって まあまあ良い感じに仕上がってきたところです。

 

 


こうしてほぼ完成したビジネスプランを眺めて、意外だったことがもうひとつ。

 

 

専門分野に関わらず、どの生徒も共通して挙げている「自分のビジネスで達成したい目標」がありました。

 

 

それは、 

・国内の雇用機会を増やしたい

・熱意のある若者を育てたい  ということ。

 

 

みんな口を揃えてこう言うのです。個人的には予想外でした。 

もしかしたら、同僚がそういう風にもっていったのかもしれませんが。笑

 

 

これはつまり、

熱意や労働意欲のある若者すらも雇用機会が不足していて、失業率が高い現実。仕事があっても低賃金。そんな将来を変えたい!という彼らの想いのあらわれだと、私は感じました。

 

 

あと校長と話していたのは、生徒たちは「知る機会」が不足しているということ。小さなコミュニティで育って、まだ視野が狭い。PCやスマホを持っている生徒も限られていて、インターネットでの情報収集もできない。どんな働き方があるのか、いろいろな「実例」を知らない、だから想像するのも難しい。ということ。

 

 

 

 

むむむ~

なるほどな~

 

 

ちなみに生徒たち。

プレゼンたぶんやったことない。Power Point たぶん使ったことない。 

さーて、あと1週間で 無事にプレゼン完成するのかしら???

 

 

楽しみ半面、あと1週間 頑張らねば…!